農業未経験かつ中小企業が新たに農業参入して成功するため、提案している農業ビジネスモデルは大きく2つあります。
そのうちの1つ[出荷型]トマト直販モデルについて紹介します。
小さく生んで、大きく育てる

農業に限らず、新商品開発や新規事業立ち上げ時には、リスクはつきものです。そのため、市場調査や可否判断、テスト販売、トライアル店舗など、慎重に進めていくのではないでしょうか。赤字の店舗の売場面積を増やしたり、多店舗展開する企業はありません。
農業においても同じことが言えます。販路が確保できていないにも関わらず、はじめから大規模にはじめても、想定の㎏単価を確保することは難しいでしょう。また、販路は確保できていたとしても、農業で最も重要な「栽培」に失敗してしまえば、想定の収穫量を確保することは難しいでしょう。
JAMPSでは農業参入時は、最小フォーマットを2反としています。小さくスタートし、収益化できた後に拡大していくことをおすすめしています。
1反当たり売上2,000万円を目指す

栽培期間は8月下旬~翌年7月下旬です。土耕栽培で同じ株で栽培を続けるのは難しいとされていますが、弊社では定植は年1回で11カ月間栽培をし続けます。収穫期間は10月下旬~翌年7月下旬と9カ月間、商圏内で出荷し続けます。
2反の栽培面積に対して、投資金額は約9,000万円からとなっています。この投資金額には、農地の整地などは除いた栽培面積2,000㎡の太陽光利用型植物工場の建物と設備の費用が含まれています
1拠点2反で売上4,000万円、償却前営業利益25%以上を目指すモデルです。
1拠点の商圏人口は30~50万人(車60分圏内)で成立し、商圏毎に多店舗展開してゆくモデルとなります。
大玉トマト㎏単価500円以上

JAMPSのご支援先の手取単価は、一般的な農家さんに比べると2倍以上になりますが、何も高単価で販売しているわけではありません。例えば、トマトの1パック当たりの予算は300円程度です。どのご支援先も1袋当たり300円前後で販売し、毎年リピーターを増やしています。
それではなぜ、農業未経験の中小企業が一般の農家さんに比べて2倍以上の手取り単価を確保できるのでしょうか。それは、できる限り中間流通を省いて販売しているからに他なりません。JAMPSのご支援先では、いわゆる市場などの既存の流通は利用せず、直販もしくは直販に近い形で販路拡大を行っています。
農業参入2年でどのご支援先も、車60分圏内で30店舗以上の販路開拓ができています。
皆様がお住まいの近隣スーパーマーケットにおいて、生産者の顔がわかり、かつ9カ月間出荷され続けている、さらには地元産のトマトが、存在しますか?おそらくほとんどの市町村で存在しないでしょう。
JAMPSでは、指名買いしてもらえる品質で、9カ月間出荷し続けられる栽培技術があるからこそ、商圏内のスーパーマーケットにおいて、販路開拓ができているのです。
ご支援先の大玉トマト実績反収・㎏単価・化学農薬回数

JAMPSのご支援先では反収を毎年伸ばし続けています。また、㎏単価も増減はあるけれども500円以上を維持しています。さらには、反収の増加に反比例して、化学合成農薬の使用回数(カウント数)を減らしています。
5年以上も続けているから反収がよいと思われがちですが、2021年度から農業参入した企業では、1年目から反収30tは当たり前になっています。㎏単価は、500円以上を維持しています。
さらに、日射量が比較的少ない北陸のご支援先では、2年連続化学農薬0回で反収33tを超えました。
それが実現できている理由は、JAMPSの「栽培技術」が確立してきた証であると断言できます。また、これからも反収を伸ばしていけると確信しています。目標である大玉トマト反収40t・㎏単価500円以上・化学農薬0回を早期に達成して、さらなる拡大を、ご支援先企業とともに実現していきます。
栽培面積2,000㎡[出荷型]トマト直販モデル収支計画

上記の損益モデルはあくまでも目安です。近い将来、農業参入1年目で大玉トマト反収35tを達成できるよう試行錯誤をしています。
また、1反当たり売上2,000万円を突破した儲かる農業モデルを商圏毎に展開していくモデルが、[出荷型]トマト直販モデルとなります。
2~3反のハウスを3~4拠点に広げ合計1.4haとなれば、売上3億円・営業利益1億円を達成できるモデルとなります。